人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

2023-01-01から1年間の記事一覧

うちの二戒は大方正しかったと思った昭和98年の大晦日

昨年からサンタクロースも来なくなり、娘が受験生ということもあって、気がついたらクリスマスも過ぎ、大晦日になっていました。 独学派だった娘も塾の冬期講習に通うことになり、塾の送り迎えという受験生の親らしいお勤めを楽しんでいます。 元日は朝から…

その大物感が欲しい

「いってきます」(少し不機嫌) 「ただいま」(少し不機嫌) 娘のそんな声も、あと数年。 大切に聞かないと、なんて思います。 先日の朝、いつものように「いってきます」(少し不機嫌)が聞こえたので振り返ると、娘がTシャツに短パン姿で、鞄を背負って玄…

新食感 飴パン 【今日のおやつ】

そういうシリーズは無いのですが(笑)。 長い文を書けないので、ただ「おやつを食べた」という日記です。 自分も含めて、家族はアレルギー体質なので、よく自家製のおやつをつくります。 水に砂糖を入れて火にかけて、カラメル状になったら、パンに塗って乾…

ちいさな ちいさな おんなのこ

本の読み聞かせをした記憶は大切な宝物です。 その時は体力的にも精神的にも疲れ果てていたような気がするけれど、もうディテールなんかとんでしまって、何か温かいものだけが残っています。 絵本は一冊だって処分できません。 幼稚園の園服なんかは卒園した…

Drifterに憧れて ちっちゃい役人さんにさよならを

あちらこちら電話したり書類を送ったりして、本日、世間的なかたちでは廃業しました。 清々した!。 「監督官庁」というものから少し自由になりました。 建築士免許はあるから、まだ完全な自由ではありません。 首から身分証明書をぶら下げたちっちゃい役人…

左利きの風来坊

スプーンを持つのも、 お絵かきするのも、 ボールを投げるのも、 打つのも、 蹴るのも左。 小さな娘のそんな姿を見て心が躍りました。 私は右投げ右打ち。 (ある調査※によるとメジャーリーガーの63%が右投げ右打ち) 娘は左投げ左打ち。 (同調査では16%…

宴たけ宣言と三幕構成

私は、お酒を一滴も飲めません。 昔ビールを2~3杯飲んで救急車で運ばれました。 サイレンの音は微かに聴こえたのですが、 朝、意識が戻った時には病院のベッドの上。 山の中の小さな病院でした。 窓から白い光が差し込み、 樹々の梢からは小鳥のさえずりが…

恋しい家こそ 私の星空

家について あれこれと七面倒なことを時々言ったりしますが、 本当は何でもいいと思っています。 木造でも、鉄骨造でも、RC造でも 外断熱でも、内断熱でも 屋根は切妻でも、寄棟でも、片流れでも 壁は白でも、黒でも 持ち家でも、賃貸でも なんでも、人それ…

満月は欠けているけれど

今夜は、ふたご座満月。 アメリカの農事暦ではビーバームーンと呼ぶそうですね。 ビーバーを捕まえるワナを仕掛ける時期という説、ビーバーがダムをつくり始める時期という説、様々あるようです。 お天気はどうかな。 月は美しいですね。 この世で最愛のもの…

The Show Must Go On

眼の具合が悪く、すべての作業はお休み。 朝早くからクイーンのアルバムを聴いていました。 ファーストアルバム、QUEENの一曲目「Keep Yourself Alive」からフレディ生前のラストアルバムINNUENDOの「The Show Must Go On」まで順に、途中ライブアルバムやフ…

ゆきのうた 静岡県民の見果てぬ夢 

静岡の真ん中あたりにある海辺のまち。 砂漠に雪が降ったとしても、ここには降りません。 ひと冬に数回、「風花」の舞う日はあります。 そんな日はみんなで表に出て、手をひろげ、「雪だよね!これ雪だよね!。」なんて言いながら、無理やり「雪」ということ…

家も根を張る

昔の写真データを時々整理します。 娘の赤ちゃんの頃の写真なんかを眺めていると日が暮れます。 我が家の赤ちゃんの頃の写真も出てきて、しばらく眺めていました。 久しぶりに会ったような気がします。 今は緑に覆われていてほぼ屋根しか見えないので、いろ…

家を、庭をapprivoiser(アプリヴォワゼ)する 「星の王子さま」から学んだこと

蚊が出なくなったので、久しぶりに庭のパトロール。 4本あったキンメツゲのうち、1本が枯れていました。 そこそこ日も当たるし、水も撒いていたのですが・・・。 枯れた一本だけは窓から見えない位置にあったのでした。 ですから、それにまったく気づきませ…

原始とか言われてるし

私の家、自分としてはモダンデザインを施したつもりなのですが・・・。 娘(イヤイヤ期継続中)の通う中学の男子は、この家のことを「平安」とか「縄文」とか呼んでおりました。 「江戸時代より前は大昔」みたいな雑な歴史認識。それが男子中学生。 以前ラジ…

「深夜に聴く曲は速い」問題

深夜にふと目が覚めて、あるいは起き抜けの早朝、手元のラジオやスマホで音楽を聴くと、すごくテンポが速いですよね。 ・・・・・速くありませんか。 ・・・・・ここは、一旦速いことにして・・・(笑) ただ仲間が欲しいだけの人。 ずっと昔からそのようで…

悲しい時にそっと始まった家づくりがありました

ハウスメーカーさんのCMは夢に溢れていますね。 若いパパ、ママと可愛いお姉ちゃんと弟さんが白い朝日を浴びて幸せそうです。 実のところ、家づくりは思ってもみなかった困難に直面したりして、つらいこともあったりします。 ですから、出会いから引き渡しま…

27歳のビーチクルーザー(←今日知った名前)

天気が良かったので自転車を洗いました。 27年前に仙台で買ったのでした。 27年も乗っている貧乏性。 記念に写真を撮って、グーグルレンズというのを押してみたら、「ビーチクルーザー」と出てきました。 そんな名前がついてたのか。 調べてみたら、ビーチク…

戦争の親玉 化学反応を起こした「逆替え歌」

「メロディーはそのままで歌詞を替えて歌う」のが替え歌ですが、その逆の、「歌詞はそのままでメロディーを替えて歌う」のは何て呼ぶんでしょうか。 それも替え歌なんでしょうか。 逆替え歌かな?。 そんな「逆替え歌」の傑作が、レオン・ラッセルの「戦争の…

環境に呼応する建築   とらや工房・安曇野ちひろ美術館

先日、御殿場の東山旧岸邸に伺ったのですが、同じ敷地内に「とらや工房」がありました。 www.toraya-kobo.jp 内藤廣さんの設計ですね。 なにやら行列ができていました。 皆様の会話によると「おこわ」かなにかの列のようでした。 行列がはけてから、お茶をい…

あのクリスマスソングはもう響かない

この夏、自分のなかでは大きな事件があって、子どもの頃からのアイドル、憧れていたミュージシャンのリスナーをやめました。 40年以上の時間とたくさんの思い出。 そんな日が来るなんて思ってもいなかったけれど、一瞬のことでした。 「推し」という言葉もあ…

その家を誰のために建てますか? 小さな家の由来記9

2023年11月4日 親のためか、子どものためか。 土地探しや設計のポイントをどこに置くかということなんですが、正解はたぶん無くて、「その時々、人それぞれ」かなと思っています。 私の場合、当時は「子どものため」でした。 長文が書けなくなってきたので、…

高校受験 シフトアップをした15の夜

友達が高校の募集定員の載った新聞記事を持ってきてくれました。 情弱ぶりをよくわかってくれています(笑)。 ありがたいです。 うちには受験生がいたのでした。 娘はマンガやアニメが大好きです。 できるだけ好きな事にはのめりこんでほしいので、勉強のこ…

生垣は見通し優先で

うちは角地にあります。 庭をぼんやり眺めていると、時々自転車どうしが衝突しそうになっているのを見かけます。 「自転車は左側通行」ということを守ってくれれば良いのですが、子ども達には通用しません。 高校生ぐらいになると、ノーブレーキはもちろん、…

敷居のカモフラージュ 東山旧岸邸

吉田五十八さん設計の東山旧岸邸の思ひ出を小出しに書いています。 他に見学者がいなかったこともあって、あれこれ質問しまくる私に、案内の方が熱心に説明してくださいました。 この建物への愛情をひしひしと感じました。 和室ゾーンに入る襖のところ。 テ…

東山旧岸邸の逆さ庭

御殿場にある吉田五十八さん設計の東山旧岸邸。 リビングテーブルの天板は鏡のよう。 庭の緑を映し出すように計算して天板を選び、配置したそうです。 逆さ富士のように庭が美しく映し出されます。 紅葉の季節にまた訪れたいと思います。 家の中に素敵な場所…

吉田五十八さん晩年の集大成  東山旧岸邸

同じ県内なのに行ったことのなかった、東山旧岸邸(静岡県御殿場市)に先日行ってきました。 吉田五十八(いそや)さん、晩年の集大成です。 東山旧岸邸は、首相を務めた岸信介の自邸として1969年に建てられ、現在は登録有形文化財に指定されています。伝統…

ニュースから一旦離れて、自分のご機嫌取りを

うちはテレビがないので、マスメディア的なものはラジオのみです。 夕飯の時など、ラジオをつけているのですが、恐ろしいニュースがはじまると速攻でパチンと消します。 愛川欽也さんの「ハイ、消えた!」(「なるほど!ザ・ワールド」より)並みに速いかも…

逃げる 勇敢な臆病者

両親がまだしっかりしていた頃、よく聞いた話があります。 多少「盛る」傾向があるので(笑)、話半分に聞いていたというか、ひょっとしたらデタラメかもしれないのですが・・・。 こんな話でした。 いま私の名乗っている名字は、もともと(音は似ているので…

早いのか 遅いのか  さよならフィーチャーフォン

フィーチャーフォンってどういう意味ですか?(笑)。 ずっといわゆるガラケーというものを使用しておりました。 3Gのもので、とうにメールやら何やら使えなくなっていまして、 純粋な携帯電話になっていました。 というより、ほぼ単なる目覚まし時計でした…

光が円柱を撫でるとき

季節ごと、日ごと、折々様々な光が家にやってきます。 信じられないほどの強烈な朝日が差し込む東の窓。 天窓から入り込んで、ロフトの床で跳ね返り、 家じゅうを駆けまわる光。 デッキに反射して、それが化粧天井を照らし、 その反射がまた床を照らし・・・…