人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

春を感じたら  ~優しいグルーブ”Breezin”

ジョージ・ベンソン”Breezin”という曲をご存じでしょうか。

同名アルバム”Breezin”は、1976年、ビルボード誌のポップチャート・ジャズチャート・R&Bチャートで、いずれも全米首位に立った大ヒット作なので、耳にされたこともあるのではないかと思います。


ジョージ・ベンソンを中心とした凄腕ミュージシャン達の演奏。

プロデューサーはトミー・リピューマ(1936-2017)。

エンジニアはアル・シュミット(1930-2021)。

オーケストラのアレンジと指揮はクラウス・オガーマン(1930-2016

 

良い音にしか、なりようがない皆様です。

(今頃、天国ではどんな音が鳴ってるんだろうって想像してしまいます。)


そよ風のような優しいグルーブ

ほんの少しだけ春を感じるこの季節に、繰り返し聴いていたい名曲です。

youtu.be控えめに歌うフルートにジョージ・ベンソンのギターとバンドサウンドが加わり、ストリングスがそっと寄り添ってきます。

冒頭で鳴っていたストリングスが0:49あたりであらためて入ってくるのですが、4小節ごとのフレーズの3小節目から静かに、探り探り入ってくる、そのタイミングが絶妙です。

「開店時間より少し早めに来てしまったお客」のように、ちょっとだけ開けた暖簾の隙間から、「もうやってますか?」って小声で尋ねるような感じです(笑)。わかりにくくてすみません。

 

そこから展開するのは、すべてが溶け合った、ただただ美しいアンサンブル。

公園にいる、知らないどうしの小さな子どもたちが、人見知りしながら、はにかみながら少しずつ仲良くなって、気付いたら春風のなかで歓声が舞っているような・・・。

そんな風に聴こえませんで・・・しょうか。聴こえますよね!


春を感じたら”Breezin”

春風を感じたくなったら”Breezin”

選挙カーのようになってしまいました(笑)。