[サワラ(椹)]
ヒノキ科の常緑樹でしばしば30~40メートルの大高木になる。山林中に自生するが、植林したり、また生垣や庭木として植栽されている。(中略)ヒノキ、アスナロ、クロベ、コウヤマキとともに「木曾の五木」とされるが、建築材としてはヒノキに比べてはるかに劣る。
(ブリタニカ国際大百科事典)
我が家のお風呂はサワラのお風呂です。
正確に言うと、壁と天井にサワラを張った、いわゆる在来工法の浴室です。
(手前の洗面側の壁・天井は杉です。)
「ブリタニカ国際大百科事典」には「ヒノキに比べてはるかに劣る」などと言われ、あるところでは「ヒノキから香りと光沢を抜いた感じの材質」と説明されていたりと、随分な言われようで、何だかサワラが気の毒になってしまいますが、私は全面的にサワラの味方です(笑)。
とにかく水に強く、加工性が良く、狂いも少なく、軽く柔らかいので構造材にはできませんが、浴室の壁・天井材としては最高の素材です。
施工してから8年ほど経っていますが、全くのノーメンテナンス(威張る事ではありませんが・・・)で、ほぼ新築時の状態を保っています。
無垢のままで、表面には何も仕上げを施していませんが、上品な光沢がありますし、今でもほんのりと香ります。
サワラは「サワラカ(サワヤカ)」からきた名前です。
いつもサラッとしてサワラカな、大好きな木材です。
全力でサワラの擁護をしました(笑)。
以前はずっとシャワーのみの「欧米か!」(古い)という生活をしていましたが、今ではすっかり日本風の「湯船につかる」スタイルになりました。
何かのお役に立つかもしれませんので、少し仕様を記しておきたいと思います。
床・腰壁 300角タイル貼 INAXサーモタイル ピュアフロアⅡ
壁・天井 サワラ 本実張 厚15ミリ 幅120ミリ
断熱材 パーフェクトバリア
基礎スラブから腰壁部分まで一体でFRP防水を施しています。
「在来浴室は寒い」という話をよく聞きますが、今のところそう感じたことはありません。
ここが温暖な地だからかもしれませんが・・・。
工務店の方によると、浴室はほぼユニットバスになり、少なくともこの辺りでは「在来工法」の浴室を施工できる職人さんはほとんどいなくなってしまったとのことです。
もはや「在来」ではなくなってしまったようです。
こう言っておいてなんですが・・・、実はユニットバスも好きなんです。
浴室乾燥など、便利な機能がたくさんついていたり、「上からバサーっとくる」レインシャワーも憧れます。
設置できないこともないのですが、雰囲気が合わなさすぎてやめました(笑)。
在来でもユニット(ハーフユニットも良いですよ)でも、楽しいお風呂タイムが過ごせればそれが一番かなと思います。