人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

ゆきのうた

何がどうなっても雪が降らない地域に住んでおりまして、ですからそれには大変な憧れを持っています。

年に数回、風花っぽいものが舞ったりしますが、それで大騒ぎします。

長いこと東北・北海道に住んでいましたので、雪とつきあう事の大変さは身にしみていますが、それでも雪への憧れは変わりません。


札幌に住んでいる頃、仕事の関係で帰宅は毎日のように深夜でした。

真冬、腰のあたりまで積もっている雪の中を歩く深夜。

雪が音をすっかり吸い込んだ無音の世界を月が白く照らしている、そんな深夜の時間が大好きでした。

あまり気持ちよくてうっかり深呼吸なんてしてしまうと、肺のあたりがパリパリっとなりました。

あの冬の心躍る気分と肺のパリパリを思い出しながら、この「雪」の朗読音源をつくりました。


山村暮鳥の、真っ直ぐな美しい詩です。

 


山村暮鳥

きれいな
きれいな
雪だこと

畑も
屋根も
まつ白だ

きれいでなくつて
     どうしませう

天からふつてきた雪だもの

 

「いちめんのなのはな~」で有名な山村暮鳥さんですが、この「雪」は最近知って、その素朴な表現に感動しました。

難解なものより、こうした、心をそのまま言葉にしたようなものが自分は好きです。

 

随分前に自分のつくった曲にのせるために、SnowSongという、照れ隠しか何かなのか、英語で歌詞をつくりました。

心持ちが山村暮鳥さんの「雪」に似ているような気がして、ちょっと嬉しかったです。

SnowSong

Something is falling from the sky  
Drifting down from the winter air  
It must be snow, right? 
Only lovely things fall from the sky  
Every child knows it well 
And we sing a snow song

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