人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

うなぎが降る

子どもの頃は、よくうなぎが空から降ってきました。 うなぎの養殖池(養鰻池)からカラスがそれを盗み、盗んだはいいものの、ヌルヌルしているし、クネクネ動くし、それでポトリと落とすのです。 当たり前のように、そこかしこに落ちていました。 一面に養鰻…

子どもから「子ども時代」を奪うということは

英語の勉強も兼ねて繰り返し視ている映像があります。 1993年、グラミー賞授賞式でのマイケル・ジャクソンのスピーチです。 (どなたかが字幕をつけてくれたものがありました。) www.youtube.com そしてこのスピーチは、私にとってもう一つの「子どもの権利…

ちはやぶる 燃ゆるおもひ

百人一首 17番歌 ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは 在原業平朝臣 古今集 【現代語訳】 不思議な神々の時代でも 聞いたことがないですよ 龍田川の水を 紅く括り染めにしてしまうなんて 清和天皇の皇后高子(たかいこ)の描いた、…

自然に感じ入る日々

静岡の海沿いのまちに家を建てました。 いつも頭の片隅にうっすらと津波のことがあります。 車のお腹がすぐに錆びてきます。 それでも、海の力は偉大です。 昔、理科や、建築の環境の授業で習った「海風と陸風」をきちんと吹かせてくれます。 昼は海から陸に…

親譲りの無鉄砲で

娘(万年反抗期)によると、先日、中学校の生徒会長選挙があり、今年は男子が当選したとのこと。 というのも、現在は女子が生徒会長をやっていて、その女子がうちの娘だからです。 生徒会長は2年の後半から3年の前半までが任期で、娘の仕事ももうすぐ終わり…

模試が無料だったので

近所の大手塾が無料の模試(高校入試)を実施するということで、娘が参加しました。 親子そろって疑い深い(笑)ので、この「無料」には、少しばかり引っかかりがありましたが。 「本当に無料でいいんですか?」なんて、電話したりして。 どうぞどうぞ、とい…

忘れじの  Will You Love Me Tomorrow

百人一首 54番歌 忘れじの 行く末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな 新古今集 儀同三司母(ぎどうさんしのはは) 儀同三司母は藤原道隆(みちたか)の奥様。 伊周(これちか)、定子(ていし)のお母様ですね。 (儀同三司は伊周の役職) 名家に…

宿題は涼しいうちに  夏のレファレンス

第二の故郷、秋田が大雨で被災してしまいました。 親戚の家はギリギリ浸水を免れたそうですが、断水が続いているようです。 一日も早く、平穏な日常が戻りますように。 夏が何だか雑な感じになってきましたね。 子どもの頃の夏はもう少し情緒があったような…

ながらへば 【おもひで補正】

百人一首 84番歌 ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき 新古今集 藤原清輔朝臣(ふじわらのきよすけあそん) 【現代語訳】 もし生きながらえたら 今を懐かしく思うかもね つらいと思った昔も 今は恋しいんだから 【適当英訳】(…

Please Mister Postman

自分の事は適当なのですが、人様に関わる事になると、途端にとんでもない小心者になります。 運転中、微かに救急車の音が聞こえると、パワーウィンドウを下げ、まず音のする方向を把握。 道幅や車線数、対向車の有無などを確認し、救急車がいかにスムーズに…

こひすてふ 千年のSilly Love Song

百人一首 41番歌 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか 壬生忠見(みぶのただみ) (拾遺集) 【現代語訳】 恋をしている そんな私の噂が もう立ってしまった 誰にも知られないように そっと想い始めたのに 【適当英訳】(たぶん間…

勝負の夏

梅雨明けしたかのような空がひろがっています。 セミも鳴き始めました。 山下達郎さん(微妙な立場に追い込まれていますが・・・)のSPARKLEを弾いて景気をつけています。 SPARKLE 永遠の名曲ですね。 長年、ギターのカッティングの練習曲にしています。 カ…

夏の夜は  ふかやぶ先輩の話

百人一首 36番歌 夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ (古今集) 作者は清原深養父(きよはらのふかやぶ)。 名前が渋くてお気に入りです。 清少納言のひいおじいさんですね。 枕草子初段の 夏は夜 月の頃はさらなり 夏の夜と月…