人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

2024-01-01から1年間の記事一覧

相撲のチャンピオンを称える「天国から雷」 甘いプレイリスト2

地球最後の日に慌てて聴きたい、甘いプレイリストの2。 30年近く前、ラジオから流れてきたこの曲をはじめて聴きました。 慌てて曲名「天国から雷」をメモ。 そしてタワーレコードに走りました。 ハワイ出身のイズラエル・カマカヴィヴォオレ。 お相撲さんの…

あっちもこっちもひとさわぎ  宮沢賢治の「政治家」

宮沢賢治の、ちょっと風変わりな詩があります。 「政治家」 1927年(昭和2年)、31歳の時の作品です。 政治家 宮沢賢治 あっちもこっちも ひとさわぎおこして いっぱい呑みたいやつらばかりだ 羊歯の葉と雲 世界はそんなにつめたく暗い けれどもまもなく さ…

月遅れのひなまつりと第4四半期のスピード感

この辺りは田舎なので、ひなまつりは月遅れ。 もともと農業の関係で旧暦の節句にあわせていたんだと思いますが、うちは、やる気のある年は3月、そうでない年は先送りして4月。 今年は受験や何かでドタバタしていて旧暦を採用。 年をとると一年が速いなんて言…

桜と静心

この辺りも、もうすぐ桜が開花するそうです。 この長雨が止んだ頃かな。 咲いたら、「あ、咲いたな」 散ったら、「あ、散ったな」 ただ、ありのままを淡々と受け止められるどっしりとした人になりたいのですが・・・。 実際は、特に理由も、することもないの…

卒業式と真っ先に式場を去った娘のこと

先日、娘の中学校の卒業式がありました。 前半は卒業証書授与式、後半は生徒達の歌や挨拶という構成。 授与式の最後に来賓の祝辞があったのですが・・・。 「歴史のサイクルから考えると、そろそろ大きな戦争が起きる。大変な時代になるから、しっかりやれ!…

「無力」さの逆転 一羽の鳥について

身長以外、ことごとく娘に追い抜かれるこの頃。 科目の中で自信をもって教えられるものは、英語と古文くらいになってきました。 あとは、自力で何とか頑張れ!。 それでも高校生になるので、そろそろ教えておきたいものがあります。 一つは経済の基本。 もう…

うまい棒と咲いた桜のこと

先日家族でスーパーに行った時のこと。 夕飯の食材といっしょに、うまい棒みたいな小さいお菓子もいくつかカゴに入れて、レジに持っていきました。 レジのお姉さん、最初に小さいお菓子だけ小袋につめて、「はい、どーぞ」みたいな感じで娘に渡してくれまし…

地球最後の日に慌てて聴く 甘いプレイリスト

物心ついた時分から、「明日、東海地震が起きてもおかしくない」と脅かされ続けてきた静岡県民としては、備蓄を怠るわけにはいきません。 水とかカップ麺とかカロリーメイトとか。 カロリーメイトはすぐ食べちゃいますが(笑)。 地震や何かだったら避難しま…

二巡目の受験生

娘の高校受験が済んだようです。 結構な難関校を受けたようですが、本人は悠然と構えております。 心配してもキリがありませんし、本人が大丈夫と言ってるんだから大丈夫ということにして、またのんきな日々に戻ろうと思います。 自分も、高校と大学の受験、…

人に頼って明るく自立する

年齢は一の位を切り捨てるルール(笑)。 この姑息な「丸め」をもってしても、あと数年で大台に乗ります。 少しずつできないことも増えてきました。 しぶとく続けているピアノの練習も、楽譜を読むのがやや困難に。 それで、奥様に一小節ずつ押さえる鍵盤を…

ゼームス坂と智恵子さんのレモン

30代のおよそ10年間は東京の大井町(京浜東北線)に住んでいました。 南品川のゼームス坂沿いにあるマンション。 何だか失われた10年のような期間でした。 元々ぎりぎりバブル世代なのですが、30歳手前でキャリアをリセットして、20代を無かったことにしてし…

「うたのおにいさん」の「本当は・・・」を、ずっと考えていた

(お金をとる)放送局に勤めていた20代。 自分には不向きな世界でストレスだらけだったけれど、ただ一つの癒しのお仕事、 「おかあさんといっしょ」 子ども達の笑顔に、自分の汚れた心が洗われていくようでした。 あまりそんな機会は無かったのですが、一度…

公立高校志願状況と「競争」についての娘への(たぶん渡さない)手紙

公立高校の志願状況が発表されました。 志望校の倍率は、およそ1.2倍。 それが高いのか低いのか、よくわかりません。 倍率とか、ときには競争率なんていうけれど、そもそもその表現自体が不正確なので、それが2倍だろうと3倍だろうと構いません。 抽選で入学…

最後の授業参観と成長のドア

今日は最後の授業参観。 幼稚園の頃から中三までの12年間。 たくさんの思い出がぐるぐる巡って、廊下で倒れそうになりました。 様々なことがひとつずつ静かに終わっていきます。 何か新しく始めないと、このまま何もかも終わってしまいそう。 この土地にこの…

ただ鳥が啼いている

ちいさな可愛らしいメジロが庭にやってくるようになりました。 ローズマリーをつついているようです。 そろそろ、お隣の庭でウグイスが啼き始める時期です。 いつもうちの庭ではなく、お隣です(笑)。 格が違うのか。 娘が高校受験の追い込みで、歴史年号の…

内申書で悩んだり悩まなかったり

娘が受験生です。 私立が終わり、これから公立。 反抗期の女子中学生で受験生。 三重苦です。 高校受験には内申書、内申点というものがありますね。 「そんなもの気にするな」って事あるごとに言い続けてきたんですが、それでも、ずっとどこかで気にかかりな…

早春のソネット 浅き春に寄せて

立春ですね。 うちには受験生がいることもあり、春はまだまだ先。 それでも時折空気が温む瞬間があって、季節が進んでいることを感じます。 早春です。 年齢を重ねるごとに好きな季節が変わってきました。 ずっと若い頃は夏。 花粉症になってからは、春が苦…

もう一度逢いたい

昨年、旅先でふらっと寄った八代亜紀さんの作品展。 油絵も素敵だったのですが、書道の迫力にも感激しました。 特に会場の奥に展示されていた「舟唄」。 八代亜紀さん以外、他の誰にも書くことのできない「舟唄」。 唄声が聞こえてくるような唯一無二の存在…

雨の国の屋根の家

その敷地にどんな屋根を浮かべたいか。 そこから考えます。 堅牢かつ軽量で美しい屋根。 形状・素材・性能・軒の出。 もし2階建であれば、その屋根の荷重を支える2階の設計をします。 それから、屋根と2階の荷重を支える1階の設計をします。 その後、そのす…

風信子の家 4.3坪の夢

自宅は経済の事情で小さな平屋になるようで、設計をしていた10年ほど前、古今東西の「小さな家」研究を随分としました。 同時代のもの、特に戦後の日本は物資の不足や土地の狭さなどもあり、それは一つのジャンルのようなものを形成していて、有名建築家の実…

イツモシヅカニワラッテヰル

年老いた両親は日ごと子どもにかえっていきます。 毎週、娘の顔を見せに行きますが、ただいつも静かに笑って、こちらの体の心配なんかしています。 もとは、二人ともなかなか厳しい人で、私とは衝突続きでした。 「二度と敷居をまたぐな」とか「葬式にも来る…

悲愴感に沈んでしまわないように

放っておいたらどこまでも沈んでしまいそうな時には、古の諸先輩方のことば達に耳を傾けます。 どこか疼いたとしても、いつかは思い出に変わる時が来るのかもと思えれば、なんとかやっていけます。 百人一首 68番歌 心にも あらでうき世に ながらへば 恋しか…