人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「天智天皇感」がゼロに・・・   [和歌に音を添えました]

百人一首 1番歌 天智天皇 (現代語訳) 秋の田の仮小屋にいると 屋根の苫の目が粗いので 番をしている私の袖は (あなたの来るのを待っている私の袖は) 露で濡れています (涙で濡れています) 人々に尊敬された天智天皇が農民の気持ちになって、稲を保管す…

通読成功率10%の名著  「森の生活」 HDソロー  [家と本]

1845年の夏、28歳のHDソローはウォールデン湖のほとりに小屋を建て、自然の中でシンプルな生活を始めました。 「森の生活」はその2年2か月の記録です。 初めてこの本を読んだのは25年位前のことで、以降10回位読んだのですが、1ページ目から最後のページまで…

誰かの思い出のすみっこに

週刊朝日に載っていた、林真理子さんと松任谷由実さんの対談がすごく心に残りました。 林 :いまに「ユーミン博物館」ができたときに、ユーミンのお洋服がダーッと並んで……。 松任谷:博物館はつくらない。 そういう3次元的なものは意味がない。 絶対なくな…

白くないミニマリズム  [家と言葉]

ミニマリズム[minimalism] 完成度を追求するために装飾的趣向をこらすのではなく、それらを必要最小限まで省略する表現スタイル。 1960年代に音楽・美術の分野で生まれ、ファッションにも導入された。 ポスト・モダンと相反する概念。 (ブリタニカ国際百科…

電気料金で時空の歪みが・・・ 

我が家は「パート電化」で、給湯はガス、暖房は灯油と、エネルギーの利用とリスクを分散しています。 ちょっと大袈裟な言い方ですね・・・。 普通にオール電化にしていないだけです(笑)。 それにしても、このご時世に、先月の電気代、3人家族世帯で3,700円…

この本と出会う前には戻れない・・・かも   「地球家族」  [家と本]

「申し訳ありませんが、家の中の物を全部、家の前に出して写真を撮らせてください」 地球のリアルな今を知る。世界の平均的家族の持ち物と暮らしレポート。 戦火のサラエボから、モノのあふれた日本まで、世界30ヵ国、その国での「中流」と呼ばれる家族の持…

プチプチで立水栓の応急断熱  [気は心]

我が家はかなり温暖な地にあるので、寒さについては油断していて、外の立水栓は「水道管むき出し」みたいな、オシャレ立水栓(笑)を使っています。 今までは、それでどうということはなかったのですが、ここのところの寒波で、「水道管の凍結に注意」のよう…

部屋を漂う音の粒子  Ambient 1   Brian Eno [家と言葉と音楽]

アンビエント[ambient] 周囲の。大気の。環境の。 アンビエントミュージック[ambient music] 1970年代末にブライアン=イーノによって始められた環境音楽。人間を取り巻く外部環境の独特な雰囲気を表現するもの。 (三省堂 スーパー大辞林3.0) アンビエント…

さよなら 座敷わらし  「ざしき童子(ぼっこ)のはなし」宮沢賢治 [家と本]

ぼくらの方の、ざしき童子(ぼっこ)のはなしです。 あかるいひるま、みんなが山へはたらきに出て、こどもがふたり、庭であそんでおりました。 家にだれもおりませんでしたから、そこらはしんとしています。 ところが家の、どこかのざしきで、ざわっざわっと…

トキワマンサクの救出と千億の命

トキワマンサクの子ども達が、いたるところで育っています。 特に生垣から落ちた種がたくさん育って側溝のあたりでニョキニョキ出てくるので、時々救出に向かいます。 ワンちゃんたちの「お小水」のターゲットになっている向きもありますので(笑)。 うちの…

ニューヨークの逆タワマン  「天窓のある部屋」 O・ヘンリ   [家と本]

20世紀初頭のニューヨーク。 貧しいタイピスト、ミス・リースンが部屋を探しにきます。 大家のパーカー夫人は、まず一階の二間続きの客間を見せますが、貧しい職業婦人であるミス・リースンはその家賃を払えません。 「もっと上の、もっと安い部屋をみせてく…

A House Is Not A Home  /  Burt Bacharach    [家と音楽]

ハル・デヴィッド / バート・バカラックの名曲ですね。 A chair is still a chairEven when there's no one sitting thereBut a chair is not a houseAnd a house is not a homeWhen there's no one there to hold you tight,And no one there you can kiss …

”友情と愛情の危ういバランス” それをおおらかに包む家  「あ・うん」(向田邦子)  [家と本]

つましい月給暮らしの水田仙吉と軍需景気で羽振りのいい中小企業の社長門倉修造との間の友情は、まるで神社の鳥居に並んだ一対の狛犬あ、うんのように親密なものであった。太平洋戦争をひかえた世相を背景に男の熱い友情と親友の妻への密かな思慕が織りなす…

「ずっと生きている」と思うことに・・・

ヒーローが一人また一人と旅立っていきます。 こどもの頃からコピーしまくり、レコードを聴きまくり、 自分も年齢を重ねてからは、そのアグレッシブさに驚嘆しつつ、 ずっと道標のような存在でした。 ようやく少し落ち着いてきましたが、 エディの他界もまだ…

縄文の家・平安の家 中学生の歴史観が雑すぎて・・・

娘の仲の良い友達は、時々我が家のことを「縄文」とか「平安」とか呼ぶそうです・・・。 「古風な感じがするから」だそうです。 もちろん冗談で、娘もそれを楽しんでいるようですが。 それにしても、「歴史観」が雑すぎませんか(笑)。 おそらく明治あたり…

雨で木建が潤って   [家と言葉]

木建(もくだて)単なる「木製建具」の略です・・・。 庭がカッサカサになっていたので、久しぶりの雨でほっとしました。 木々も潤って喜んでいるようです。 この湿度で、玄関の建具も一時的に息を吹き返して、元気になりました。 というのも、我が家の玄関…

ポーチは深く   [家と言葉]

ポーチ[porch]西洋風の建築で、玄関先に屋根を張り出した所。車寄せ。[旺文社 標準国語辞典] 可能であれば、ある程度の奥行きが欲しい部分です。 玄関がドアの場合、日本では外開きが多いので、「いらっしゃい!」と元気よくドアを開けられたときに、頭を強…

アプローチを、なんとか、頑張って、少しでも、長くしたい・・・  [家と言葉]

アプローチ[approach]道路・門・から建物・玄関口までの通路または導入室間。[三省堂 スーパー大辞林] 門をくぐり、木々を眺めながら曲がりくねった小道をしばらく歩くと、ようやく家の姿が現れ・・・・。 敷地に余裕があればこんな設計をしてみたいと思いま…

家づくりは焦らず、そして楽しく

先輩の建築家からいただいた年賀状に、このように書かれていました。 「久しぶりに木造やりましたが、大変なことになってますね。」 本当に大変なことになっています。 国際的な要因については、もはやどうすることもできません。 それから、次々やってくる…

壬生 忠岑と桑田佳祐  1000年の憂い

百人一首 第30番歌 有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし 壬生 忠岑 古今和歌集 壬生 忠岑(みぶのただみね)。 平安時代前期の歌人で、三十六歌仙の一人。 逢瀬の翌朝、いわゆる「後朝(きぬぎぬ)の別れ」の切なさを詠んだうたで、藤原…

いろいろな「基本」

気がついたら1月3日になっていました・・・。 もとより平常運転を愛するタイプなので、正月といっても特別なことは無く、毎日が「昨日の今日」の連なりです。 情報が多すぎですね。 以前から情報のデトックスをしていますが、それでも自分には負担が大きす…