人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

うなぎが降る

子どもの頃は、よくうなぎが空から降ってきました。

 

うなぎの養殖池(養鰻池)からカラスがそれを盗み、盗んだはいいものの、ヌルヌルしているし、クネクネ動くし、それでポトリと落とすのです。

当たり前のように、そこかしこに落ちていました。

 

一面に養鰻池の広がるまちでした。

確か当時は日本一の生産量だったと思います。

池と池の間の迷路のような通路が遊び場でしたし、小学校の通学路はうなぎの加工場の中を突っ切っていました。

毎日、うなぎをさばいている作業台の横を通って学校に通っていました。

軽いトラウマです・・・(笑)。

 

80年代の円高不況で、まち中に広がっていた養鰻池、少年時代の遊び場は、あれよあれよという間に更地になり、分譲地や公共施設に変わりました。

輸入物にやられてしまったんですね。

時の流れをしみじみと感じます。

 

それでもまだ、残った養鰻池では養殖が続けられていますし、近所のうなぎ屋さんは連日の大行列です。

 

私は、うなぎはちょっと苦手です。

土用の丑の日の波に乗れません。

 

「う」がつけば、梅干しやうどんでもいいみたいですね。

うどんにします。

 

 

余談ですが、料理屋さんでメニューを見ながら「僕はうなぎだ。」というのを「うなぎ文」と言います。

「僕が注文したいものはうなぎだ。」が「僕はうなぎだ。」、”I am an eel.”になってしまうパターンで、日本語文法の難関のひとつです。

うなぎを注文するのは、そもそもうなぎ屋さんなんだから、「僕はうなぎだ。」なんて言わないんじゃないかと、学生時代ツッコんでいましたが。

「生姜焼き文」とかのほうが良かったんじゃないかと・・・(笑)。

 

・・・どうでも良い話にお時間をいただき、すみません。

急に走馬灯がまわってしまったので、忘れないうちにメモしておきました(笑)。

あんまり「うなぎ」って書きすぎて、こんな言葉あったかな、なんて気がしてきました。