人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

2025-01-01から1年間の記事一覧

何と云はれても

今年の終わりに、宮沢賢治「何と云はれても」の朗読音源をつくりました。 未発表の作品群、「詩ノート」とも呼ばれるものの中に含まれている詩で、あまり有名なものではないかもしれません。それでも、「雨ニモマケズ」と並ぶ、宮沢賢治のマニフェストのよう…

ゆきのうた

何がどうなっても雪が降らない地域に住んでおりまして、ですからそれには大変な憧れを持っています。 年に数回、風花っぽいものが舞ったりしますが、それで大騒ぎします。 長いこと東北・北海道に住んでいましたので、雪とつきあう事の大変さは身にしみてい…

新時代のコペルニクスへ 新たな詩人へ

昭和百年だなんて浮かれていたら、年の後半は災難や不幸が続いてすっかり意気消沈していました。 ただ、いつまでも下を向いているわけにはいきませんので、今年のうちに前を向いて歩き出そうと気持ちを切り替えることにしました。 いつも心を奮い立たせてく…

そのとき風がどうと吹いて来て

リハビリに短い朗読音源をつくっています。宮沢賢治「風の又三郎」冒頭の四行詩の部分だけ朗読を録って、音楽にのせました。「どっどど どどうど~」のところです。ちょっと変わった朗読です。何だか、変なものしかつくれなくなってきたような・・・。 音は…

ぼけ封じ

娘が「ぼけ封じの御守」を買ってきてくれました。修学旅行のお土産です。 ・・・まだ50代なんですが。ぼけ始めてるのか!。 まあ、キレキレの親だとこどもは疲れるだろうから、これくらいがいいのかな。自分もちょっと楽だし。 イツモシヅカニワラッテヰル好…

添い遂げるということ

ほんとに仲の良い夫婦だった。と、そういうことにして語り継いでいこうと申合せをして、ご近所の皆さんと大笑いしてしまいました。 息子の自分から見ても、両親は決して仲が良いようには見えませんでしたが、外に現れている部分とは違い、もっと奥の方ではど…

自分以外みな偉い

このくらいの年齢になってきますと、古い友人や同期だった仲間、年の近い先輩後輩などの活躍ぶりをよく見聞きします。 研究者、起業家、有名なアナウンサーや映画監督、某政党の幹事長。以前は、自分も頑張らないとなんて思ったり、少しうらやましかったりし…

虹でございました

大変ご無沙汰しております。 お変わりありませんでしょうか。 長い夏の間に体調を崩してしまい、随分お休みしてしまいました。 リハビリのつもりで少し書いています。 夏の終わりの大きな出来事は、竜巻でした。 史上最大と言われる竜巻がこの町と隣町を襲っ…

天国でRandyを肩車してるかな

唯一無二、最高のヴォーカリストが旅立ちました。 rollingstonejapan.com その生き様はHR/HMそのものでした。 どれほどコピーし、学ばせてもらったか。 大好きなRandyを天国で肩車できてたらいいな。 2年前に弾いた、下手なDee。 今日も下手なままのDeeを繰…

十五の心 15の夜

石川啄木の短歌「十五の心」(「不来方の」)の朗読音源を制作していました。 この短歌は、第一歌集『一握の砂』に収められた、三行・分かち書きの作品です。 不来方(こずかた)のお城の草に寝ころびて空に吸われし十五の心 十五歳という微妙な年齢に宿る、…

こどもが守られる世界

以前つくった「雪」の朗読音源の音が気に入らなくて直していました。 雪三好達治 太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。 たった二行の美しい詩。短さ故に様々な解釈ができますね。 太郎と次郎は兄弟で、一つ屋根の…

空から降るものは

どうにも諦めが悪く、一昨年つくった音源をしつこく直しておりました。 何となくしっくりこなくて、アレンジを変えて朗読の背景に使ったりしましたが、元の形に戻そうと思い、詩を一部書き直し、いくつもトラックを足してつくりました。 遠い国の、戦火のな…

林檎のイノセンス

折り返し地点を過ぎた帰り道みたいな日々なので、これまで捨ててきたものを拾い集めたり、その答え合わせのようなことをしたり、そんなことをしがちです。 これは、もしかしたら「ミッドライフクライシス」の症状なのかもしれません。 過去、特に十代に置き…

まてどくらせど

「夢二式美人」の美人画で知られる画家・詩人の竹久夢二。 本の装丁や広告、雑貨や衣類のデザインなども数多く手掛けていて、今風に言えば、グラフィックデザイナーですね。こういう多才な方に憧れます。 画像は国立国会図書館 NDLイメージバンクからお借り…

最後の道標

道標のような、北極星のような先輩方が次々と旅立っていきます。いつかはそんな日が来ると、わかってはいるのですが。大滝詠一、バート・バカラック、ジェフ・ベック、エリック・カルメン・・・。自分の本業は建築なのに、ミュージシャンばかりです。 とうと…

祇園精舎の鐘の声

20代の終わりに、昭和生まれの若者らしく、仕事を辞めインドを旅しました。当時も今も自分のアイドル、ブッダ(出家前はシッダールタ)の生誕から入滅まで、ゆかりの地を巡る旅でした。本当の聖地巡礼です。 祇園精舎にも立ち寄りました。そこは遺跡を含む歴…

人と栖と ずっと鴨長明先輩の背中を見ていました

10代で出会って以来、「方丈記」とは長い付き合いになりました。 ずっと、鴨長明先輩の背中を見て、知らずに随分と影響を受けてきた気がします。 建築、特に住宅の設計を始めてからは、後半の方丈の庵について記された部分を繰り返し読みました。建築家の書…

10歳の家

自宅を建てて10年が経ち、工務店の皆さんが10年点検に来てくれました。 特別不具合もなく、シロアリの被害もなく、銀鼠の渋い光を放つデッキなど良い感じに年齢を重ねた経年美を褒めてくれました。 設計・施工中は、お互い良いものをつくりたいという思いで…

市井に住むこと 太宰治「市井喧争」の朗読音源をつくりました

ご無沙汰しております。 気候も良くなり、少し大柄な猫の額ほどの庭作業など始めました。花粉の時期もようやく終わり、しかも外であまり蚊にさされないという、ごく短い、有り難い季節です。 下手な剪定などしていますと、ご近所の先輩方に時折声をかけてい…

すきとおったほんとうのたべもの

ご無沙汰しております。 宮沢賢治「注文の多い料理店 序」の朗読音源をつくっていました。 この「序」は、宮沢賢治の初めての、結果的には唯一の童話集「注文の多い料理店」の冒頭に綴られているものです。 これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はら…

うつり香がうすくなってゆく 「うつり香の」清原元輔

久しぶりに和歌の朗読音源をつくってみました。 もともと百人一首の和歌に音をつけてみようと張り切って始めたものの、20首つくったところで早くも息切れして、長いこと止まっていました。 百人一首はもちろん名歌揃いなのですが、あまり自分の好みに合わな…

負けた。これは、いいことだ。【朗読】太宰治「黄金風景」

一昔前、「勝ち組」「負け組」なんていう嫌な言葉が流行った事がありました。 勝っている自覚のある人たちが、つくって流布した言葉でしょうか。 自分はそもそも勝ったことがないので、そちらの方面の心持ちは想像もできないのですが、ずっと負けていようと…

帰ってきた座敷わらし【朗読】宮沢賢治「ざしき童子のはなし」

大変ご無沙汰しております。 ここのところ、宮沢賢治「ざしき童子のはなし」の朗読音源をせっせとつくっておりました。 以前、座敷わらしの姿が見えなくなったという記事を書きました。 akekurenote.hatenablog.com あの子が戻って来たのは昨年の夏のことで…