人と栖と

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戦争の親玉 化学反応を起こした「逆替え歌」

「メロディーはそのままで歌詞を替えて歌う」のが替え歌ですが、その逆の、「歌詞はそのままでメロディーを替えて歌う」のは何て呼ぶんでしょうか。

それも替え歌なんでしょうか。

逆替え歌かな?。

 

そんな「逆替え歌」の傑作が、レオン・ラッセル「戦争の親玉」(Masters of War)

 

「戦争の親玉」(Masters of War)ボブ・ディランの名曲。

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Masters of War
       Bob Dylan

Come you masters of war
You that build all the guns
You that build the death planes
You that build all the bombs
You that hide behind walls
You that hide behind desks
I just want you to know
I can see through your masks

 

レオン・ラッセルは、その名曲の歌詞を別のメロディーにのせて歌いました。

1970年発表のファーストアルバムに収められていましたが、当局のクレームがついてしばらくお蔵入りになっていました。

この歌詞をあのメロディーにのせる」という一つの操作が化学反応を起こして、これほどの力を持つなんて。

大昔、はじめてこれを聴いた若造は、創造の持つ底知れぬ力を信じるようになったのでした。

音楽や詩に説明なんていりませんね。

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メディアがつくる歪んだ情報空間。

ともすると思考停止をしてしまいます。

そんな時は、繰り返しこの曲を聴いています。