幸い不要なものは捨てられるタイプのようで、我が家では今以上にものが増えることもなく、ミニマリストでもマキシマリストでもない、何の変哲もない平凡な暮らしをしています。
ただ、「思い出の品」のようなものはどうしても処分できません。
大事にとってある箱があります。
中身は「めんこ」。
幼稚園に通っていた五歳児の頃のもので、結構な年代物です。
絵柄はなかなか良い味を出しているものが多く、当時でさえ「一体いつの時代のだよ」ってつっこんでいたほど古臭く感じたものです。
一枚一枚の情報量が多く、またその癖が強くて、眺めていると時の経つのを忘れます。
適当に分類してみました。
お相撲さん関係。(第42代横綱 鏡里のポーズがなかなか良い。)
役者さん。(エンタツ・アチャコを立ち位置の順に並べました。 笑)
歴史上の人物シリーズ。(わたなべのつな とは平安中期の武将のようです)
「ダチョウ」、「地球」など、今一つ、メッセージがわからないもの(笑)。
(ちなみに「百万弗の人魚」とは、1952年に公開されたアメリカ映画だそうです。)
「死の灰」、「原子灰」、「水素爆弾」と、恐ろしい言葉が並びます・・・。
大国がやりたい放題に核実験をやっていた時代。幼い心にも核戦争への恐怖が伝わってきました。
ロウソクのロウを垂らしたり、二枚を張り合わせたりして重量を増した、あからさまな不正の証拠物も散見されました(笑)。
なかなかの悪い五歳児です。
箱の裏には幼稚園までの地図が描いてあります。(一本道で100メートルもないのですが・・・)
「執着を捨てなさい」と、偉い人は言いますが、私にはなかなか難しいようです。
修業が足りないのかもしれませんが、こういったものをサバサバとバサバサと捨てられるようになるくらいだったら、いつまでも思いきれず、悩みながら大事に抱えている凡愚の身であり続けたいなと思っています。