人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

その大物感が欲しい

「いってきます」(少し不機嫌)

「ただいま」(少し不機嫌)

娘のそんな声も、あと数年。

大切に聞かないと、なんて思います。

 

先日の朝、いつものように「いってきます」(少し不機嫌)が聞こえたので振り返ると、娘がTシャツに短パン姿で、鞄を背負って玄関を出ようとしています。

「えっ、・・・ちょっ、ちょっと・・・」

「あ、制服着るの忘れてた・・・」

 

荷物を準備して、玄関に全部きれいに揃えて、そのまま手ぶらで出かけたことは何度かありますが、制服を着ないで出かけようとしたのは初です。

なかなかの大物感をまとっております(笑)。

 

私は自分で嫌になるくらい、とにかく慎重。

大きな失敗はしない代わりに、何だかつまらない人のような気がしていました。

この小物感は今更ぬぐえないかもしれませんが、これからは娘のように「雑」に生きたいなと思う年の瀬です。

「雑」に生きることを新年の抱負にする人はいないでしょうが、娘を師と仰ぎ、来年は気楽にやりたいと思います。

 

何十年も抱えてきた面倒な「責任感」をそろそろ捨てよう。

今までお疲れ様。

何かあっても、そのうち誰かが何とかしてくれる。

もう、それでいいや。