人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

修羅の十億年

ガルシア=マルケス百年の孤独がもうじき文庫化されますね。

www.shinchosha.co.jp過去何度も読み始めて、その都度序盤で挫折。

ただの一度も読み通せていません。


眼のリハビリが順調に進んで本が読めるようになったら、この機会に再挑戦してみようかな。
最初にしては重過ぎるか・・・。

タイトルから、そのスケールの大きさが伝わってきますね。

 

光瀬龍さんの小説百億の昼と千億の夜(漫画版は萩尾望都さん)も壮大ですね。

こちらは高校生の頃、夢中で読んで以降何度か読み返しています。

 

それで思い出したのが「修羅の十億年」というフレーズ。

宮沢賢治春と修羅「序」にでてきます。

出会った10代の頃はさっぱりわからなかった、この「序」。

今あらためて読み返してみると、「修羅の十億年」と表現されているような、宇宙的なスケールの空間と時間の中で、肉体と魂の関係、命と命の因果、その命の連続性など、彼の紡いだ言葉の一つ一つが具体的なイメージを伴って、年齢を重ねた今は切実なものとして感じられます。

この春と修羅 序」の朗読音源をつくってみました。

4分と少しのものです。

普段このくらいのものは5~6時間でサクッとつくって、つくりっぱなしにしています。

ただ今回は、おそらく30時間くらいかけたと思いますが、思うところあって、ずいぶん丁寧につくりました。

読み手(奥様)も放送現場を離れて久しく、少し気になる癖がついてしまっていたので、日本語の音韻~調音・アクセント・イントネーション・プロミネンスなど、一から見直して十数回録り直しました。(それで少し声がかれています・・・)

 

いささか地味ではありますが、全体的にトリートメント感のある、自分にとっては好きな音になりました。

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アニメ映画銀河鉄道の夜杉井ギザブロー 監督)をご覧になったことがありますか。

ますむらひろしさん原案の、キャラクターが猫で描かれているものです。

そのエンディングで、細野晴臣さんの音楽にのせた「春と修羅 序」の一部が流れます。

朗読は常田富士夫さん。

このエンディングがたまらなく好きで、それに1ミクロンでも近づきたいと思ってつくりました。

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