子どもの頃から学校が苦手で(自分以外「親兄弟全員教師」の家でしたが)、組織というものに馴染めず、案の定、サラリーマン生活は10年もちませんでした。
30歳直前で辞表を出し、上司に居酒屋に呼び出され怒られましたが、その辞表は引っ込めませんでした。
具体的な理由は今でも思い出せないというか・・・、たぶん無いのですが(笑)、「とにかくここから抜け出さないとだめだ」という直観のみの衝動だったと思います。
その頃は、いつもブルーハーツの曲のフレーズが、頭の中でぐるぐるまわっていました。
「背中を押された」というより、むち打ちになりそうなくらい「背中を蹴飛ばされた」ようでした。
生きられなかった時間や
生きられなかった場面や
生きられなかった場所とか
口に出せなかった言葉
あの時ああすればもっと
今より幸福だったのか?
あの時ああ言えばもっと
今より幸福だったのか?
机の前に座り
計画を練るだけで
一歩も動かないで
老いぼれてくのはゴメンだ
70年なら一瞬の夢さ
やりたくねえ事やってる暇はねえ
数年前、姉と兄が若くして立て続けに他界したとき、思い知りました。
人ひとりに与えられた時間は、驚くほど短くて儚い。
「やりたくねえ事やってる暇はねえ」のです。
「生涯賃金」なんていうことを言いはじめたら、大損をしています(笑)。
たぶんちょっとだけ・・・貧乏になりましたが、十分です。
細々とですが、建築や音楽や文学、やりたいことを自分なりに楽しくやりつつ、世の中の冷笑的なものはスルーする(笑)。
娘が今どう感じているのかは・・・・・わかりませんが、背中で伝えるほかないのかなと思っています。