人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

70年なら一瞬の夢

子どもの頃から学校が苦手で(自分以外「親兄弟全員教師」の家でしたが)、組織というものに馴染めず、案の定、サラリーマン生活は10年もちませんでした。

30歳直前で辞表を出し、上司に居酒屋に呼び出され怒られましたが、その辞表は引っ込めませんでした。

具体的な理由は今でも思い出せないというか・・・、たぶん無いのですが(笑)、「とにかくここから抜け出さないとだめだ」という直観のみの衝動だったと思います。

 


その頃は、いつもブルーハーツの曲のフレーズが、頭の中でぐるぐるまわっていました。

「背中を押された」というより、むち打ちになりそうなくらい「背中を蹴飛ばされた」ようでした。

生きられなかった時間や

生きられなかった場面や

生きられなかった場所とか

口に出せなかった言葉

あの時ああすればもっと

今より幸福だったのか?

あの時ああ言えばもっと 

今より幸福だったのか?

 

机の前に座り

計画を練るだけで

一歩も動かないで

老いぼれてくのはゴメンだ

 

ザ・ブルーハーツ  「ラインを越えて」(詩/曲  真島昌利 より

 

70年なら一瞬の夢さ

やりたくねえ事やってる暇はねえ

 

ザ・ブルーハーツ  「ブルースをけとばせ」(詩/曲  真島昌利 より


数年前、姉と兄が若くして立て続けに他界したとき、思い知りました。

 

人ひとりに与えられた時間は、驚くほど短くて儚い。

 

「やりたくねえ事やってる暇はねえ」のです。

 

生涯賃金」なんていうことを言いはじめたら、大損をしています(笑)

たぶんちょっとだけ・・・貧乏になりましたが、十分です。

 

細々とですが、建築や音楽や文学、やりたいことを自分なりに楽しくやりつつ、世の中の冷笑的なものはスルーする(笑)

娘が今どう感じているのかは・・・・・わかりませんが、背中で伝えるほかないのかなと思っています。