人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

小さな家の由来記 0

建築ブログだったのでした。

 

建築、主に住宅建築について何か参考になるようなことでも書いて、少しでも人様のお役に立ちたいなどと殊勝なことを考えブログを開設したのですが、ただただ人様のブログを読んで「自分の役にたっている」というのが、実際の有様です。

本当は私も一級建築士で、それなりの知識や経験を持っているつもりだったのですが、皆様の家や暮らしに関するブログを拝読するにつけ、そのセンスや熱意、そしてその結果としての豊富な知識量に圧倒され、次第に当初の意気込みもシュルシュルとシュリンクしていったのでした。

 

恥ずかしくて、自分の考えなどとても開陳できたものではありません。

 

建築士などという肩書は伏せて、当初から施主としての思いだけを綴っておいたら良かったのかもしれませんが、もはや手遅れです。

できたら、建築士ということは忘れてください(笑)。

 

それでも、吉村順三さん「小さな森の家」のように、自分の家の物語が綴れたらいいなとは思っています、

私は何かの最中にそれを記録するということが、とにかく苦手です。

小学校から大学まで、ノートというものをほとんどまともにとったことがありません。

土地探しや家づくりの最中も目の前の事に精一杯で、記録をとったり、ましてや文章に残したりということがまったくできていません。(子育てについても同じことが言えるかもしれません。)

ですから、「その最中」にそれを克明に記録し、リアルタイムであっても事後的であっても、公開してくださる方々を心底尊敬しています。

  

 

土地探しからいったら20年近く前なので、随分記憶が怪しくなっています。

さらに、私は「思い出補正」の傾向が強く、辛いことはいい感じに忘れるようにできているらしく、そんな感じの記憶になっています。

結果的にあまり覚えていることがなく、ということは辛い事だらけだったということですが(笑)、なんとか絞り出して、時々書いていこうかなと思っています。

建築ブログなので!。

 

土地探しの頃のものは、幸い少しだけ文章にしたものが残っていました。

ただ、その時でさえ10年程前のことを思い出しながら書いたので、すでに怪しげな代物です(笑)。

 

それでも、完全に忘れてしまう前に、あるいはフィクションの記憶で塗り替えてしまう前に、これから少しずつ「ノンフィクションを原作にしたドラマ」位のふわ~っとした信ぴょう性を持った、謎の記録を残していければと思っています。

 

何だか始末書のようになってしまいました。