今夜は、ふたご座満月。
アメリカの農事暦ではビーバームーンと呼ぶそうですね。
ビーバーを捕まえるワナを仕掛ける時期という説、ビーバーがダムをつくり始める時期という説、様々あるようです。
お天気はどうかな。
月は美しいですね。
この世で最愛のものかもしれない。
地球の衛星でいてくれてありがとう。
百人一首のうたにも月は多く詠われていて、数えてみると12首。
・・・そんなに多くなかった(笑)。
もっとありそうな気がするけど。
でも素敵なうたが多い。
月見れば
千々に物こそ
悲しけれ
わが身ひとつの
秋にはあらねど
大江 千里
嘆けとて
月やは物を
思はする
かこち顔なる
わが涙かな
西行法師
夏の夜は
まだ宵ながら
明けぬるを
雲のいづこに
月やどるらむ
有明の
つれなく見えし
別れより
暁ばかり
憂きものはなし
壬生 忠岑
「有明の」には、月という言葉は無いけれど、「有明の月」を詠んでいると思うので、私はこれを「月のうた」に入れます!。(有明宣言)
私の眼で見る満月は欠けています。
藤原道長に教えてあげたい。
比較的体は丈夫なんですが、すべての災厄が眼に集中するらしく、子どもの頃から徐々に悪化して、視野は少し歪んで濁っています。
どんなに美しい景色でも、その本当の姿を見ることは叶いません。
だから自分が撮る写真は、「見ているはずのものは、本当はこういう景色です」という記録。
それでも夜は暗闇で濁りをマスクしてくれるから、少し嬉しい。
陰翳礼賛。
時々、世界がずっと夜だったらいいのに、と思うことがあります。
月は歪んでるけど。
ただ、人の体は大したもので、網膜では歪んでいても、脳に行きつくまでに根性で、ある程度補正することができます。
Photoshopに実装されている、AI補正みたいなものです。
人工じゃないからNI(Natural Intelligence)かな。
いやただの「I」か。
まあ、どうでもいいですが(笑)。
でも、その根性の「I補正」も少し疲れます。
一生に一晩だけでいいから、まんまるの満月を眺めてみたいな。
道長、代わって!。
それでも、月が好き。
欠けていても歪んでいても月への愛は変わりません。
今までつくった、「月のうた」につけた音楽。
拙い音たちだけど、月愛が溢れている気がします。
叶わぬ恋みたいなものかな。