人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

高校球児が息子になっていました

私は学生時代を仙台で過ごし、初任地は秋田。

奥様は秋田出身。

東北の人の私達にとって、今年の夏の甲子園は心躍るものがありました。

昨夏、優勝旗が白河の関を越えた途端、東北は重量級の強豪校を送り込んでくるエリアになっていました。

 

仙台育英、敗れはしましたが、スタンドの応援も含めてスポーツマンシップに溢れた素晴らしいチームでした。

ありがとうございました。

 


うちはテレビがないので、試合はラジオかネットの配信。

今大会、東北の高校の試合は極力チェックしていました。

ただ、なんだか試合そのものよりも選手の体調の心配ばかりしていたように思います。

 

宿舎では、ちゃんと眠れているか

食事はとれているか

熱中症にならないか

肩を壊さないか

怪我をしないか・・・
 
いつかこのような心持ちになるという噂は聞いたことがありますが、ほぼ親目線で試合を観ていました。

 

何故か謎の映像が次々脳裏に浮かんでは消えます。

 

サンタさんにもらったグローブ

はじめてのキャッチボール

はじめてヒットを打った日

レギュラーを外されて悔し涙を流した日

親友と組んでいるバッテリーに暗い影が差した日・・・

 

全部嘘です・・・。嘘の記憶です。

ただ、試合とそのような、いないはずの息子の映像がずっとオーバーラップしていて、何ならちょっと泣いていたりしました(笑)。

どうかしています。

 

奥様は、試合後の選手インタビューを見ながら呟いていました。

「お年玉をいっぱいあげたい」

いつの間にか、選手が親戚の甥っ子になっています(笑)。

 

私は嘘の走馬灯をまわし、奥様は「母の会」を結成し・・・。

東北の選手たちだけでなく、全国の選手たちの活躍を目にしているうちに、脳がバグったようです。

熱中症かな。