人と栖と

小声で語る 小さな家と本と音楽のこと

音楽

月のうた

未だに月の運行システムを理解しておりません。 のんきにお月見などしていますが、昨夜あっちにあったのに、今夜はこっち!などと、その都度驚いています。 奥様も同様のようです。 一度理科の教科書を読めば済む話なのですが(笑)、ここは月の神秘として、…

月前の恋

「今はもう秋」ということにさせていただきました。 月を愛でたりなどしています。 気づけば虫の声。 ラウドな蝉丸たちも輪廻の輪に帰っていきました。 もう秋なので、「月のうたのうた」をつくろうと思いました。 西行法師の「嘆けとて」。 特に季節は示さ…

逢えたら長生きしたくなった  藤原義孝先輩の純情

いきなりで何ですが、私どうしても 「親子丼」という名称を受け入れることができないんです。 料理の名前なんかなんでも良いだろ、というのも確かにそうかもしれません。 でも、いくら何でもひどすぎませんか。 そうでもないですか。 いずれにしても、こんな…

土星にやさしく

8月は少し苦手です。 黄色いあいつがやってくるから。 暑さのせいもあるけれど、正しさと感動のスコールのようなものにあてられて、いつも少し体調を崩してしまいます。 己の不埒を思い知らされるんですよね。 日頃の行いに自信が持てなくなるというか。 ザ…

子どもから「子ども時代」を奪うということは

英語の勉強も兼ねて繰り返し視ている映像があります。 1993年、グラミー賞授賞式でのマイケル・ジャクソンのスピーチです。 (どなたかが字幕をつけてくれたものがありました。) www.youtube.com そしてこのスピーチは、私にとってもう一つの「子どもの権利…

ちはやぶる 燃ゆるおもひ

百人一首 17番歌 ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは 在原業平朝臣 古今集 【現代語訳】 不思議な神々の時代でも 聞いたことがないですよ 龍田川の水を 紅く括り染めにしてしまうなんて 清和天皇の皇后高子(たかいこ)の描いた、…

忘れじの  Will You Love Me Tomorrow

百人一首 54番歌 忘れじの 行く末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな 新古今集 儀同三司母(ぎどうさんしのはは) 儀同三司母は藤原道隆(みちたか)の奥様。 伊周(これちか)、定子(ていし)のお母様ですね。 (儀同三司は伊周の役職) 名家に…

宿題は涼しいうちに  夏のレファレンス

第二の故郷、秋田が大雨で被災してしまいました。 親戚の家はギリギリ浸水を免れたそうですが、断水が続いているようです。 一日も早く、平穏な日常が戻りますように。 夏が何だか雑な感じになってきましたね。 子どもの頃の夏はもう少し情緒があったような…

ながらへば 【おもひで補正】

百人一首 84番歌 ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき 新古今集 藤原清輔朝臣(ふじわらのきよすけあそん) 【現代語訳】 もし生きながらえたら 今を懐かしく思うかもね つらいと思った昔も 今は恋しいんだから 【適当英訳】(…

Please Mister Postman

自分の事は適当なのですが、人様に関わる事になると、途端にとんでもない小心者になります。 運転中、微かに救急車の音が聞こえると、パワーウィンドウを下げ、まず音のする方向を把握。 道幅や車線数、対向車の有無などを確認し、救急車がいかにスムーズに…

こひすてふ 千年のSilly Love Song

百人一首 41番歌 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか 壬生忠見(みぶのただみ) (拾遺集) 【現代語訳】 恋をしている そんな私の噂が もう立ってしまった 誰にも知られないように そっと想い始めたのに 【適当英訳】(たぶん間…

勝負の夏

梅雨明けしたかのような空がひろがっています。 セミも鳴き始めました。 山下達郎さん(微妙な立場に追い込まれていますが・・・)のSPARKLEを弾いて景気をつけています。 SPARKLE 永遠の名曲ですね。 長年、ギターのカッティングの練習曲にしています。 カ…

夏の夜は  ふかやぶ先輩の話

百人一首 36番歌 夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ (古今集) 作者は清原深養父(きよはらのふかやぶ)。 名前が渋くてお気に入りです。 清少納言のひいおじいさんですね。 枕草子初段の 夏は夜 月の頃はさらなり 夏の夜と月…

ルーレットがまわるように

兄が19,姉が17,私が14。 大学進学のため兄が上京する直前、誰が言い出すでもなく兄弟3人で人生ゲームを始めました。 小さな頃はよくやっていたのですが、それぞれ受験やら何やらで、本当に久しぶりでした。 ルーレットをグルグルと回しながら、こう思った…

たたえよ 土を

娘(万年反抗期)が合唱コンクールで歌う曲の候補をあれこれ聴き比べています。 学校が10曲位の候補を用意して、その中からそれぞれのクラスで選ぶようです。 娘はだいたいピアノをやらされるので、ピアノが弾きやすいかどうかが重要です。 昔はクラスに何人…

雨と夜とピアノと

また随分大げさな表題をつけたものですが、何のことはありません。いつものように家族が寝静まった夜中、薄暗い部屋でヘッドフォンをしてピアノの練習をしているだけです。 やや不気味な光景ではあります。 練習している教本は「はじめてぴあのをならうこの…

Nefcaque 90秒で眠るために

小さな頃から寝つきが悪いようでした。 どうしたら、そんな風に30秒で眠れるのか奥様にきいてみたところ、「楽しいことを考えている」とのこと。 自分も楽しいことを考えてみるのですが、そうするといろんな事をやりたくなり、むくっと起き出し、何か調べた…

豪雨の夜に ~屋根の爆音とギターの爆音と

自宅の屋根は何の変哲も無い、ごく単純な寄棟です。 それでも設計には、大変なエネルギーを注ぎました。 構造と意匠、それから機能と雨仕舞。 日本は雨の国、そして日本建築は屋根の建築だと思っているので、設計の労力の半分は屋根の納まりのために費やしま…

幸せの音

ここに越してきた頃、高校生だったお向かいのお姉さん。 いつのまにか結婚して里帰り出産をされたようです。 時の流れが急加速しております。 気をつけなくてはなりません。 開いた窓から風に乗って可愛らしい声が聞こえてきます。 元気いっぱい泣く赤ちゃん…

ぴあの どりーむ

GW後半(と言っても年中GWなのですが・・・)は、玄関に置いてある避難用リュックや水の備蓄など確認したほかは、ひたすらピアノの練習をしていました。 私は今まで、ピアノの練習というものをしたことがありませんので、ゼロからのスタートです。 テキスト…

「おかあさんといっしょ」のおかあさんの話

歯を磨いている時などに、忘れていた記憶が突然浮かんでくることが多くなりました。 走馬灯でしょうか。 要注意ですね(笑)。 先日は名曲「どんな色がすき」のメロディーとともに、「おかあさんといっしょ」関連の記憶が雪崩をうって、蘇ってきました。 相…

「のど自慢」 全国の凄腕バンドに花束を

「のど自慢」が今年度から生バンドをやめ、カラオケになったそうですね。 20代の短い間でしたが、「のど自慢」の仕事をたくさんさせていただきました。 出場者の募集から、予選会、当日まで、あらゆる現場を経験しました。 「のど自慢」の魅力の一つは、もち…

小さな家のレコード  「あなた」小坂明子

はじめて買ったシングルレコードは、小坂明子さんの「あなた」でした。 作詞・作曲は小坂明子さん、編曲は宮川 泰さん。 発売は1973年の年末。買ったのは翌74年。 50年も経ってるんですね。 どれほど聴いたか・・・。 小さな頃、レーベルに描かれた芋虫がぐ…

謎データを発掘する「羞活」

「良い感じの空き地」を見つけると、頭の中で勝手に建築をつくり、それだけでは飽き足らず、図面とパースを描き、誰に見せることもなく、ハードディスクの奥深くにしまい込み、そして忘れる。 頼まれてもいないのに、勝手にロゴをデザインしたり商品企画をし…

薄氷のルーフトップ・コンサート

小学生の頃、はじめて買ったLPはビートルズの「LET IT BE」。 当時、自分のアルバムは一枚しかなかったので、こればかり聴いていました。 最初に見たものを親だと思ってしまうように、私にとっては「LET IT BE」がビートルズ。 その後さまざまな音源や映像で…

緑の儘に

家を建てるために土地探しをしていた頃。 並木の綺麗な通りがあって、こんな所に住めたらいいなと思って売地を探していました。 ところがある日、その並木が一本残らず伐採されていました。 不動産屋さんに訊くと、落ち葉の掃除でみんな困っていたとのこと。…

遅れてきた「ひなまつり」とユーフォリア

この辺りは田舎なので月遅れのひなまつりです。 どうしてもという訳でもないので、何度か「都会風」に(笑)3月のひなまつりをやったことがあるのですが、しっくりこなくて、結局戻しました。 梅や桃のお祭りというより、春が全力でやってきた桜のひなまつり…

咲いたら咲いたで 散ったら散ったで

庭のトキワマンサクが賑やかになってきました。 うちはトキワマンサクでお花見です。 秋にも少し咲くのですが、春の華やかさにはかないません。 一日でも長く楽しめたらいいなと思います。 夏休みの初日に、8月31日のことを考えて寂しくなってしまうタイプな…

刹那の蝶と一分間の白昼夢

この時期になると、娘の幼稚園最後の日を思い出します。 その幼稚園では、卒園式が終わっても「預かり保育」の期間が3月31日までありました。 「涙の卒園式」後にまた会うのは、何だか気まずくないのかなとも思ったのですが・・・。 (送別会で盛大に送り出…

母校でもない学校の校歌を聴いて泣く・・・

春の甲子園が始まりましたね。 皆さんはどの学校の校歌がお好きですか。 新設校ではポップス調のものも増えてきましたね。 私はどちらかというと昔ながらのものが好みです。 名曲もたくさんありますね。 なかでも最も愛するのは、 静岡県立浜松商業高等学校 …